2017年度「核のない未来賞」の受賞者のひとりに梅林宏道氏が選ばれた。
授賞式は9月15日スイスのバーゼルで「核の時代における人権、将来の世代と罪に関する国際会議」の間に行われる。
わたしたちPNNDは東アジアコーディネーター梅林宏道博士の今回の栄えある2017年「核のない未来賞」の受賞者の一人となったことを心からお祝いしたい。
「核のない未来賞」の過去の受賞者には、ヘレン・クラーク氏(元ニュージランド首相、国連開発計画代表)、トニー・デブルム氏(元マーシャル諸島外相)、アレクサンダー・クメット大使(オーストリア)、モタリラボア・ヒルダ・リニ氏(元バヌアツ保健大臣)、モルデハイ・ヴァヌヌ氏(イスラエル核開発不正告発者)、ナデダ・クテポヴァ氏とナタリア・マンヅロヴァ氏(チェリャビンスク・ロシア)、そしてジョナサン・シェル氏(アメリカ)などがいる。
「この度『核のない未来賞』を受賞し、非常に嬉しく思います。今までの私の努力、特に北東アジア非核兵器地帯設立に向けての努力が評価されたことと思います。ただし、非核兵器地帯設立は未だ途上の挑戦であり、多くの人々とともに取り組む必要があるので、私自身は謙虚であるべきだ思います。今回の受賞が、目標の実現に向けわたしたち全体の力をより強くすると期待します。」
1980年、固体物理学者であった梅林博士は東京都立工科短期大学の教師職を辞し、自身の人生を世界平和と核廃絶のために捧げることを決めた。
その後、非営利で独立の平和研究・教育・情報機関、ピース・デポを設立。同団体は梅林氏のもと、超党派の議員連盟である核軍縮・不拡散議員連盟(PNND)日本支部の設立、また3+3アレンジメントによる北東アジア非核兵器地帯構想の提案の発展など、多くの成功したイニシアチブに貢献してきた。
北東アジアには3つの核保有国(中国、ロシア、北朝鮮)が含まれている。アメリカも日本や韓国に拡大核抑止を提供することによって北東アジア地域で核兵器の存在感を示している。
梅林博士によって発展された北東アジア非核兵器地帯提案は、北朝鮮、日本、韓国での核兵器の禁止、そして中国、ロシア、アメリカには非核兵器地帯を尊重し、この3か国に対して核兵器を使用しないことの保証を求めている。
この構想は、朝鮮半島を非核化させる他のいくつかの案や活動と比べてずっと実現可能性が高い。なぜなら6か国全ての安全保障上の懸念を考慮しており、6か国全てに核兵器が果たす役割を減らすことを求めているからだ。
梅林博士は日韓の外務大臣経験者を含む議員からの超党派的支持を獲得した。さらに、主要な市民団体、幅広い研究者、政策分析家、545人の首長、そして126人の宗教者からも支持を集めた。
また、梅林博士は日本や韓国、中国等で市民団体や研究者を含め、北東アジア非核兵器地帯構想を前進させるための多くのワークショップ、セミナーを開催した。
最近の3年間は長崎大学核兵器廃絶研究センターを率いる間、北東アジア非核地帯設立という同じ目標へのセンターによる貢献に専心していた。
梅林博士は様々な市民団体、研究者、首長、宗教指導者や国会議員が核軍縮イニシアチブに関する対話や協力の場を持つための橋渡し役としての役割を果たしてきた。これは2015年4月の宗教者と国会議員の共同声明を含む。
その結果、首長や国会議員、宗教指導者の共同声明「核のない世界・人類共通の利益」が広島で原爆投下70周年に出された。声明は特に国連でグローバルな核軍縮イニシアチブへの支持を集めるのに活用された。
梅林博士は2017年9月15日にスイスのバーゼルで開かれる国際会議「核時代における人権、将来の世代と罪」での特別式典で同賞を受けとる予定だ。
元記事:http://www.pnnd.org/article/pnnd-east-asia-coordinator-wins-prestigious-international-award
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